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紅茶の製法と生産地による茶葉の違い|紅茶豆知識

  • 2021.05.23
紅茶の製法|紅茶豆知識

皆様は、紅茶がどのようにしてできあがるのかご存知でしょうか?

紅茶の製法は主に3つに分けられます。

製法は紅茶の味にも影響してくるものです。

紅茶の製法を知っておくだけで、今までよりも紅茶の美味しさや深みを楽しめるようになるでしょう。

今回は、そんな紅茶の製法や、生産地による茶葉の違いを解説します。

 

主な3つの紅茶の製法

主な3つの紅茶の製法

紅茶の製法は、主に3つに分けられます。

・オーソドックス製法
・アン・オーソドックス製法
・セミ・オーソドックス製法

さらに細かく分けると、「アン・オーソドックス製法」のなかに2つの製法があります。

 

オーソドックス製法

オーソドックス製法というのは、200年以上前に中国で完成した、手作りの製法です。

オーソドックス製法の主な流れは、以下のようになります。

  1. 生葉
  2. 萎凋(いちょう)
  3. 揉捻(じゅうねん)
  4. 玉解き・ふるい分け
  5. 発酵
  6. 乾燥

聞きなじみのない言葉もあると思いますので、それぞれについて解説します。

「萎凋(いちょう)」というのは、生葉に含まれる水分の約半分を、平均的に取り除く作業です。従来は日陰干しで15~20時間かけていましたが、現在では、8~10時間温風を送る、人口萎凋が一般的になっています。

「揉捻(じゅうねん)」は、茶葉にねじれを与え、茶葉の細胞組織を破壊し、葉の中の酸化酵素を含んだ成分を外部に絞り出したり、空気に触れさせて酸化発酵を促したりする作業です。

「玉解き・ふるい分け」は、平均的に空気に触れさせて、酸化発酵を促す作業。揉捻だけでは茶葉は固まりとなってしまうので、玉解きでほどいてあげます。そして、自動玉解にかけることで、ふるい分けを行います。ちなみに、機械によって下に落とされたものを「ふるい下」、ふるいに残った大きな葉は「ふるい上」と呼ばれます。

 

アン・オーソドックス製法:CTC製法

アン・オーソドックス製法には、CTC製法とローターバン製法の2つがありますが、まずは、CTC製法から解説します。

CTCというのは、「Crush・Tear・Curl」の略です。

・Crush……押しつぶす
・Tear……引き裂く
・Curl……丸める

主にティーバッグの原料に使用されることが多く、現在では紅茶生産量の半分がCTC生産となっています。

CTC製法の主な流れは、以下の通りです。

  1. 生葉
  2. 萎凋(いちょう)
  3. 揉捻(じゅうねん)
  4. 玉解き
  5. CTC
  6. 発酵
  7. 乾燥

 

アン・オーソドックス製法:ローターバン製法

ローターバン製法というのは、1958年にインドで開発された「ローターバン」という大型の揉捻機を使った製法です。

ローターバン製法の主な流れは以下の通り。

  1. 生葉
  2. 萎凋(いちょう)
  3. ローターバン
  4. 玉解き・ふるい分け
  5. 発酵
  6. 乾燥

 

セミ・オーソドックス製法

セミ・オーソドックス製法は、オーソドックス製法とローターバン製法を併用した製法です。

セミ・オーソドックス製法では、オーソドックス製法による揉捻の後、ローターバン製法を使用し、従来なら約2時間半かかるところを、約1時間半に短縮。

オーソドックス製法に近い香りと味わいを生かしながら、短時間で抽出できる製法です。

現在では、セミ・オーソドックス製法が多くなってきています。

 

生産地による茶葉の違い

生産地による茶葉の違い

紅茶の味の違いは、製法だけではありません。

生産地によっても、紅茶の味は変わります。

そこで、生産地による茶葉の違いを見ていきましょう。

どの国のどの茶葉があなたに合っているか、一つ一つ知ってみてください。

 

ケニア

ケニアは、CTC製法がメインとなっており、マイルドな味わいがあります。

標高1500m~2250mの茶畑で作られており、どんな時期でも収穫可能です。

クオリティーシーズンとしては、2月・7月~9月。

紅茶の色は、赤身の強いオレンジで、とても綺麗な色をしています。

クセが少なく、飲みやすい紅茶です。

(気分次第で仕上げを変える:ストレートティーで飲むと、清々しく元気がでます。ミルクティーに仕上げると大陸のチカラ強さと自然のやさしさを感じます。)

 

キャンディ

キャンディは、スリランカで採れる紅茶です。

標高600m~800mの茶畑で作られているため、季節風の影響を受けにくく、気候の変化があまりありません。

そんなキャンディは、クセが少なく、口当たりの良い紅茶。

クセが少ないため、アレンジティーにも使いやすいです。

また、紅茶の色の美しさでも高く評価されています。

(吉のキャンディ訪問メモ:仏陀の歯をまつる、仏歯寺をお詣りしました。心が落ち着き、懐かしい友人を思い出したことを覚えています。)

 

ディンブラ

ディンブラは、スリランカ中央山岳地帯の南西部で採れる茶葉です。

クオリティーシーズンは1月~2月ですが、クオリティーシーズン以外でも質の高い紅茶が採れます。

しっかりとしたコクと適度な渋みがあり、「紅茶らしい紅茶」と言われることも。

まったりと落ち着くお味で、濃い目に淹れるとマイルドなミルクティーにもなります。

(紅茶初心者向け:サンタマリア人気ナンバーワンの座を守り29年目突入です!どんなパンにもどこのお菓子にもあうバランスの良い個性は多くの人を魅了しています。)

 

ヌワラエリア

ヌワラエリアは、スリランカの中~南部に位置する茶畑で生産される茶葉です。

昼間の気温は大体20~25℃、朝夕は5~14℃のヌワラエリアでは、この温度差によって、ヌワラエリアティー特有の繊細な渋みが出ます。

クオリティーシーズンに採れる上質な茶葉は、花のような甘い匂いが感じられるものもあります。

(吉のヌワラエリア訪問メモ:30年も前の話しですが、製茶工場を訪問しました。茶摘みした茶葉をローターバン製法で紅茶に仕上がるまでの流れを見学させてもらいました。工場でいただく紅茶はとてもとてもおいしかったです。)

ウバ

ウバは、世界三大銘茶として有名な茶葉です。

クオリティーシーズンのウバは、世界最高級の紅茶として、高値で取引されることもあるほど。

ウバは、特有のメンソール系の香りと刺激的な渋みがあります。

良質のウバは、ストレートティーで召し上がっていただいてます。

 

ダージリン

ダージリンは、インドの避暑地で生産される茶葉です。

日中と朝夕の温度差が大きく、毎日何度も霧が発生し、霧が晴れると、昼間の日光が茶葉を乾かします。

この独特な環境が、ダージリン独特のフルーティーな香りや引き締まった渋み、深いコクを生み出しているのです。

ぜひストレートティーで一度味わってみてください。

 

アッサム

アッサムは、世界の紅茶生産量の4分の1を占めると言われている紅茶です。

インドで飲まれるチャイには、ほとんどアッサムティーが使われています。

アッサムは、雨や霧により、湿った気候です。

その水分が、独特の渋みを生み出しています。

まろやかな渋みとしっかりとしたコクのある紅茶です。

 

本当の紅茶の味を追求しませんか?

本当の紅茶の味を追求しませんか?

紅茶は、製法や茶葉によって、大きく個性が異なります。

それぞれの紅茶の味わいや特徴を知るだけでも、さらに紅茶を楽しめるようになるでしょう。

しかし、紅茶の本当の味わいを追求するには、紅茶の本当の淹れ方を学ぶことも重要です。

紅茶を知り、紅茶を探ることで、今まで以上に紅茶の深さがわかります。

サンタマリアでは、そんな紅茶好きの方のために、3つの紅茶教室を用意しています。

・基礎クラス(紅茶を知る)
・応用クラス(紅茶を探る)
・紅茶アドバイザー養成クラス(紅茶を極める・伝える)

また、ハードルが高く感じる方には、「紅茶に触れる」体験レッスンも行っています。

今よりも紅茶を楽しみたい方、もっと美味しい紅茶を飲んでみたい方は、一度レッスンを受けてみてください。

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